どうも、マルタです。
数字は生活にはなくてはならない存在です。
例えば、
卵あと1つしかないわよー
アイス5個買ってきてー!
など、些細な日常会話ですら数字があってはじめて成り立っているわけです。
そう考えると、数字がないというのは、ガスや電気がないのと同じぐらい不便である、いわゆる言語のインフラなのです。
では、数字とは一体いつどこで誰が発明したのでしょうか。
ということで、この記事では数字の起源について解説していきます。
【結論】数字は紀元前から使われていた!
数字が使われ始めた時期は、明確ではありませんが、2万年前ぐらいから数字を数える習慣があったと言われています。
そこから数字について本格的に研究が始まったのは紀元前4000年頃だそうです。
メソポタミア地域に住んでいたシュメール人によって開発されたと言われています。
しかし、今僕たちが使っている数字「1」「2」「100」「1000」が最初からできたわけではありません。
最初は数字は「1」や「100」と言うような記号ではなく、数に対応した絵を書いて表現していたと言われています。
例えば、羊が1匹なら、
※あくまでイメージです。
羊が5匹なら、
というような、羊の絵を書いたりして数を数えていたと言われています。
この数字システムは取引や財産の記録を残す、その他、動物の数を数える用途として幅広く使われていました。
数字の研究は、羊飼いと飼い主の契約から始まった
「数字をもっと本格的に扱わねば!」と数字の研究が発展したキッカケは、羊飼いと飼い主の契約からだと言われています。
当時メソポタミアでは、経済の中心が農業であり、そのため家畜として羊を使っていました。
食料供給の安定化、農業生産の効率化、および交易や富の蓄積に、家畜がとても役立っていたのですね。
また、家畜は富の象徴ともなり、家畜を多く持つことが地位や権力を示すことにもつながりました。
そんな人々の生活には欠かせない羊だったのですが、メリットだけではありません。
唯一のデメリットは、餌やりが大変だと言うことです。
ペットを飼うのとはワケが違い、当時は羊は数千〜数万匹ほど飼っているケースが多かったと言います。
家畜としてはめっちゃ助かるけど、餌やりがマジ大変すぎて草
そんな羊の飼い主の悩みを解決するべく活躍したのが、「羊飼い」という職業の人たちでした。
羊飼いの仕事は、大きく2つあります。
- 羊を飼い主から預かって餌を食べさせる
- 羊をすべて飼い主に元へ帰す
飼い主は羊たちの餌やりやお世話を、羊飼いに代行してもらっていたのです。
一見すると簡単そうですよね。
しかし、これがなかなか大変でした。
なぜか?
そう「数を数える術がない」というからです。
これが長らく羊飼いと羊の飼い主を苦しめます。
羊の飼い主はこのような悩みを持っていました。
ちゃんと、預けた数と同じだけの羊が帰ってくるか心配だわ…。
確認する手段もないし…。
一方、羊飼いもこのような不安を感じていました。
クレーム来たり、羊が足らないから弁償しろと金銭を要求されたらどうしよう。羊が減ったと言われても、証明もできないから、言ったもの勝ちなのなんとかならんのかね…。
このような背景から、数字システムが開発されました。
トークンで数字を表現するシステムが発明される
そこでまず発明されたのは、「トークン」と呼ばれる、石に絵を描いて数字を表現するシステムでした。
具体的には、羊の数だけトークンを作るというもの。
そうすれば、羊1匹に対してトークン1つを対応させれば良くなります。
例えば、羊が6匹いるとすれば、6つのトークンを作成しておくことで、羊の数を数えることができます。
この方法で、羊の数が増えた減ったの証明ができます。
正直、手間がかかるのは仕方がありませんが、数が増えた・減った問題はこれで解決します。
しかし、さらにもう1つ問題が生じました。
それは「トークンを誰が保管するか」、ということです。
もし、羊飼いがトークンを預けてしまうと不正される可能性があります。
羊の数が減ってしまった場合、
やべ。羊減ったわ。じゃあトークンも減らして辻褄合わすか〜
と不正される可能性があります。
じゃあ、トークンを羊の飼い主に渡した場合はどうなるのか。
トークン羊飼いに内緒で増やすか。
「足りねぇぞこら!」と恫喝すれば、金もらえるし。
というように、トークンを羊飼いが管理しても、羊の飼い主が管理しても、不正される可能性があったのです。
結局、トークンを用いても、トラブルの根本が解決されることはありません。
さてどうしたものか…。
そこで生み出されたのが、数字を絵や記号で表現するシステムでした。
数を絵や記号で表現するシステムの開発
そこで開発されたのが、数を絵や記号で表現するシステムでした。
これが現代の数字システムの基盤となっています。
例えば、羊が1匹ならとある記号。羊が2匹なら別の記号…というように記号を用いる方法です。
ちなみに、現代の数字も本質的には「記号」なのですね。
その当時は、今のような「1」「2」と言った記号ではありませんでしたが、数に対応する絵や記号を用いることで、トークンに関する不正問題が解決されることとなりました。
例えば、このようなイメージです↓
まぁ簡単に言えば、1つのトークン内に数を対応させた絵をすべて描く方法ということです。
さらには、このトークンに飼い主と羊飼いが両者、サインする方法も採用されました。
ちなみに、数を対応させた絵や記号を記載されたトークンを「ブッラ」と呼ばれます。
このようにすることで、羊飼いも羊の飼い主も正しい数の羊が帰ってきたことが明確に証明できるようになったのです。
またトークンを作る手間がなくなり、場合によってはトークンがなくても数字を数えることができるようになりました。
一石二鳥、いやそれ以上!
この数を絵に書いて表現する手法は、羊の頭数だけでなく、稲の数を数えるなどさまざまな用途として使われるようになりました。
その後、世界各地にこの数字システムが普及していくのでした。
こうして流れで現代のような数字体系が誕生したと言われています。
まとめ
今回は数字の誕生にまつわるエピソードをご紹介しました。
やっぱり数字がないと本当、不便ですよね苦笑
世の中には電気やエネルギー、パソコン、インターネットなどの発明があります、実は数字は人類が開発した最古の発明ではないでしょうか。
今回の数字の誕生に関連して、「0の誕生秘話」に関する記事もあります。
ぜひこちらの記事も参考にしてみてください。